夫婦の関係の変化とフロイトの発達段階は同じ仕組みだった話
夫婦の関係の変化をフロイトの心理的発達段階に沿って考察していこうと思います。
例えば、すごーーーーく簡単に言うと、フロイトは「おっぱいを充分に吸えたかどうかが、人格の形成に影響する」と言うのです。
それを夫婦の関係とやや無理やり照らし合わせて考察しようと思います。
フロイトの心理的発達段階
フロイトは身体の特定の部位の感覚が敏感になることから、発達していくごとにそれぞれの部位が十分に刺激で満たせれることで健全に成長していけると考えました。
逆にリビドー(欲求)が満たされないまま次の段階に進むと、こだわりが出たり、人格に影響してしまうそうです。
段階ごとの満足さで、夜の嗜好までも影響されるという…なんとも母親からしたら、すごくプレッシャーな話です。
ここでは夫婦関係なので、フロイトの発達段階の生まれた時を夫婦の出会いとして考えていきます。
今、パートナーがとんでもない性的嗜好をお持ちの方だとしたら、それはその方の幼少期の話なのであなたに責任はないかと思われます。
口唇期(0〜1歳):口への刺激で信頼や安心感を得るようになる。
赤ちゃんはおっぱい大好き。
吸啜反射があるから、否応無しに吸い付いてしまいますね。
夫婦でいうとまさにたくさん話をして、それこそ一晩中話をしていても楽しい時期です。
お互いの好きなものや嫌いなものをひとつづつ確認していくように、価値観のすり合わせをしていきます。将来の話なんかもしますね。
暇さえあれば、チュッチュチュッチュしてる時期でもありますね。まさに吸啜。
とても密接な関係性を築き、信頼関係を築いていきます。
盲目的に相手が王子様またはお姫様に見えて、このままの勢いで結婚、ラブラブな新婚生活を送るというのが流れでしょうね。
わたしは遠距離だったので、電話がすべてでした。
LINEがない時代だったので通話料で月2〜3万でした。
そこでWilcomeという通話料が定額のピッチを契約したのですが、電波が悪い!
定額なのは1時間ほどで、一度切って掛け直してというのを繰り返して3時間ほど話していました。
そんな生活に疲れて、結婚しました。
赤ちゃんだとこの時期の後半には、離乳という経験をします。
十分におっぱいに満たされうまく離乳できないと、後に異常に依存的で甘えん坊だったり、喫煙や飲酒を好むようになるそうです。
夫婦関係においても、ここで十分に信頼できる関係を作ることが大切だと思います。
肛門期(1〜3歳):胃腸や膀胱のコントロールをすることで達成感や自立を学ぶ。
お尻の穴に快感を得る時期ではあるのですが、そっちのプレイではありません。
赤ちゃんはトイレトレーニング、つまり夫婦トレーニングの時期です。
この時期にトレーニングがうまくいかないと、以下のような特徴を持った大人になると言われています。
甘やかされた場合:浪費的かつ破壊的(肛門排出性人格)
厳しすぎた場合:几帳面で頑固(肛門保持性人格)
肛門ってついてるだけで、そんな人格嫌ですよね。
夫婦も他人。夫婦になるためのトレーニングは必要なんです。
たくさん喧嘩して、仲直りして、その夫婦の形を作っていく時期なのでしょう。
甘やかしてもだめで、厳しすぎてもだめ、だそうです。
しかも、大人しくて可愛らしかった僕のお姫様も、おならするんだっていう現実を少しずつ受け入れていかなきゃいけないですよね。
膀胱のコントロールということも習得する時期ですから、自己をコントロールするために自分自身と向き合う時期でもありますね。
他人と生活していくって大変ですね。
わたし自身を振り返ってみると…まぁ、夫は変わったところがたくさんあったので驚かされることばかりでした。
変わってると思っても、夫からしたらわたしの方が変わってるということもあるのでしょうけど、育ってきた環境の違いをここですり合わせていくんでしょうね。
男根期(4〜6歳):性器に関心がいく時期で、同性や異性の親を強く意識することで性的役割を獲得する。
ジェンダーレスなんですけどー。
世界はジェンダーレスな方向で動いているんけど、あえての男性性、女性性の話です。
夫婦におけるこの時期のリビドー(欲求)と言ったら、子どもですよね。
性器に関心いきまくります。男根がものをいう時期ですね。
妊娠、出産、育児における父親とは?やら、母親とは?やら、課題は山積みです。もう、次から次へと問題が溢れ出てきます。
そしてこれらの問題がとてつもなく厄介で、日本社会も火に油を注ぐように夫婦喧嘩を煽ってきます。
働き方も改革されたのかな?働き方改革ってなに?美味しいの?って感じの日本ですからね。
この男根期、天国も地獄も分刻み。
1日ごと、数時間ごとに入れ替わります。
子どもも天使になったり、悪魔になったりしますからね。
夫婦関係もものすごく変化します。
二人だけで築いてきたときはお互いに余裕がありましたが、今はこれっぽっちも余裕ないです。神経張り詰めた戦場にいるような状況です。
そしてその戦場のなか、新しい命を守り、育てていくのです。
子どもの発達段階からみると、この男根期に男の子はお父さんをライバルだと思うエディプス・コンプレックスを持ちます。お父さから罰せられる!という恐怖を去勢不安というそうです。それはそれは、ものすごい恐怖だと思います。
女の子は、エレクトラ・コンプレックスというそうで、恐怖の代わりにペニス羨望を抱くと考えたそうです。またなんとも凄まじいネーミングですし、ジェンダーレスとはほど遠いのです。
去勢不安とペニス羨望…この頃、セックスレスで悩む夫婦は多いでしょうね。
育児が中心で、働きたいやら働きたくないやら、生活がガラッと代わり、男性と女性というジェンダーをとても実感する時期なのは確かです。
夫婦関係をこれでいいのかな?と思いつつも、なかなか夫婦として向き合えないのに性差というべきか役割的な差がものすごく大きいのがこの時期です。
夫婦の危機はこの時期です。
潜在期:(6〜12歳):この時期は落ち着いてる時期で、友人関係や趣味など社会的スキルやコミュニケーション能力を向上させる。
男根期あたりから、夫婦での会話が成立しなくなってくるのです。
会話は相手があって成り立つものですから、相手のことを考えてしなければ成立しません。
わたしはこの時期にあまりにも夫との会話ができないために、耳鼻科に行きました。
本当に夫の声が聞き取りにくいし、え?え?え?と聞き返さないと話せなかったので、耳が悪くなったと心配になり聴力を調べてもらいました。
結果、問題なし。
思い返してみると、会話が成立しないのは夫とだけでした。
家にいると子どもがいて、家事に追われ、夫との会話だけに集中できる時間がないのです。
お皿洗っていたら音で聞こえないし、頭の中では常に予定を確認していたりするので聞こえてません。
さらに時間も惜しいので要点だけ聞きたいのに、だらだら話されると苛立ってきます。
さらに、ごもごもと話されたらもうその日は「え?」が「ああん?」くらいになります。
そんなこんなで解決策もないまま、必要最低限の会話で日々の生活が流れていきます。
その代わり、職場復帰したり、ママ友付き合いだったり、さらには趣味だったりで、夫婦としてというよりは家族としての形が出来上がって行きます。
あちこちで、色々な家族の形や夫婦の形、親子の形を見聞きする機会も増えて行きます。
それが良くも悪くも刺激になったりします。
社会のルールや知識の獲得、友人関係の構築、興味や関心のあることに力を注ぎながら社会性を身につけるこの時期…ちょうど小学生の時期に、社会に合わせる訓練をしていくので、訓練が不十分だと非常識な行動をとってしまうようです。
確かに…この時期に他の異性に多大な興味を持ってしまうと、大変な修羅場が待っています。
非常識では済みません。
男根期よりは夫婦でぶつからなくなるとは思いますが、それが興味がない、冷めたという方向にいってしまうと、それは第二の夫婦の危機になります。
性器期(12歳〜死ぬまで):心理的自立と性的成熟。
これまで自分自身に必要な発達をしてきました。これからは異性への興味、そして他人の幸せを願う気持ちが増していくそうです。
是非とも、自分の息子にはこの各段階で十分に刺激で満たされ、バランスのとれた人になってほしい…。
もちろん、変な性癖にもなってほしくないです。
夫婦関係でいくと、ここはやはり相手の幸せを願う関係性になっていたいわけです。
会話が少なくても思いやりに満ちた夫婦、愛のあるセックスができる関係でいられるのでしょうか?
家族として機能していた夫婦が、子どもが手を離れていくともにまた二人きりになったとき、どんな形をしているのでしょうか。
全ての発達段階を二人で乗り越えてきたからこその、夫婦としての成熟があるのだと思います。
フロイトの功績は大きい
娘が生まれてから大学に入学するまで、ご主人を恨みに恨んで、でも現在も婚姻関係のままの知人がいます。
毎年「今年はもう本当に離婚する。」と言っていて、周りにはするする詐欺と言われているのですが、この夫婦はどの発達段階で躓いてしまったのでしょう。
もしかして、長い長い男根期なのでしょうか?
警察を呼ぶほどの喧嘩を未だにしてると言っていました。
このフロイトの心理性発達理論は、議論が絶えません。
科学的に証明されたり、統計をとったものではないですし、なんせ性を前面に押し出してくる様が異様です。
それでも、議論されてるのだから、どこか否定できない何かがあるのかと思います。
なんだかもやっと考えていた夫婦関係が、フロイトの発達段階に当てはめたらそれなりになってしまったので長くなってしましました。
まだまだ掘り下げて考えると面白そうです。